欠陥住宅を買わされた…弁護士を雇う費用と裁判の流れ

1 まずは交渉

欠陥住宅を買ってしまった場合でも、まずはその建築業者(仲介の不動産業者)に交渉をしてみることです。
写真や実際に起こっている事象(例えば、建物が傾いている、ということであれば、
床にビー玉を転がしてみる動画などを撮影して持ち込むのも有効です。)を説明し、
修補、及びその修補期間中の転居代等といったところを請求することになるでしょう。

 

このタイミングで弁護士を入れるかどうかはその方の判断によることになると思います。
交渉事案ですので、弁護士費用は着手金10~20万円、交渉で話がまとまればその同額程度の成功報酬、といったところが相場でしょうか。
これを支払うこと弁護士の名前で内容証明郵便を発送する、ということになるでしょう。
このお金を支払う代わりに、依頼者の方は訴訟も辞さない態度である、ということを相手方に強く示すことができます。
この態度を弁護士を使って示すことで、相手方を平たく言えばビビらせ、交渉で話をまとめられる可能性が高まります。
極端な話、電話した後に本人から通知を送ったとしても、受領拒否されたり、無視され、
いたずらに時間が過ぎてしまうこともすくなくありません。
しかし、弁護士事務所からの内容証明郵便であれば一般人にとって
通常受け取らないと何かが起こる(訴えられる)という観念を与えるものであり、
受領拒否されずに交渉がスタートする場合もあります。

 

もっとも、上記の弁護士費用の負担を考え、まずは当事者で交渉する、という判断もあり得るでしょう。
弁護士費用についても決して低額なものではありません。
その場合、定型文をインターネットで探したり、本で見てご自身で書く、ということもあり得るかとは思いますが、
せめて文書の作成は弁護士に依頼すべきでしょう。
文書作成料であれば、3〜5万円程度が相場、といったところでしょうか。
この方法だと低額で済みますが、上記の通り、相手方に無視されたり、
そもそも内容証明郵便を受領しない、ということもあり得ます。

 

2 訴訟

交渉が決裂した、あるいは相手方から反応がない、ということになれば、訴訟あるいは調停の申立て、ということになります。
その際、本人で全て行う、という方法もありますが、期日は平日の昼間(基本的には10時〜17時)に実施され、
弁護士を立てないとこれに出席する必要がある(仕事を休む必要がある)こと、
そして、弁護士が付かないと弁論準備手続きを裁判所も採ることができず、
建設的な議論がしにくいことになることから、
ある程度の費用(基本的には着手金30万円程度、
成功報酬は慰謝料の10%程度)を負担してでも弁護士に依頼すべきでしょう。

 

訴訟手続きに入れば、多くの場合、欠陥住宅の「欠陥」に該当するかが問題になります。
法律上は「瑕疵」に該当するか否かです。
その上で損害賠償額の問題になるでしょう。
瑕疵に当たるか否かについては、一見して明らかな欠陥ではないような場合、
裁判所が専門委員を採用して(一級建築士が選ばれることがほとんどです。)、
検証を行い、その委員の意見を参考にすることが多くあります。
そこで建築士の方にアピールしたり、
使用に伴う瑕疵ではないことを立証していくのが弁護士の仕事といえます。

 

3 結果として

補修工事が認められることは少なくありません。
当然、それに伴う転居費用等も負担させることができます。
しかし、慰謝料については高額の慰謝料を望める可能性は低いと言わざるを得ません。
補修されれば、その瑕疵は治癒され、求めていたものを手にできる、ということになりますから、
精神的損害についての慰謝料で高額を望むのは難しいでしょう。
100万円まで行けばだいぶ高額というのが正直な印象です。