騒音トラブルは法的に対処!弁護士に依頼する流れとメリット

1 直接交渉は中々成功しない

騒音トラブル、基本的には近所に住んでいる人が爆音で音楽を鳴らす、
工事現場が深夜まで工事をしていてうるさい、といった類のトラブルを指しますが、
これらのトラブルについては、まずは、交渉をするのが第一段階です。
先を見据えるならば、騒音についての法的構成は、行為の差止め、
及び精神的苦痛に対する、慰謝料、ということになるでしょう(いずれにしても不法行為を構成することになります。)。

 

この際、当事者同士が交渉しても、行為者(加害者)に突っぱねられることは少なくありません。
そもそも騒音については、個人によって感じるところが異なり、
実際に裁判になったとしても「受忍限度」の問題になることが少なくない事案です。
そうすると、行為者からすれば「なんでお前に文句を言われなければいけないんだ。」
「他の近隣住人は何も言ってこないのだから、自分の出している騒音が問題になるはずがない。」
といった態度を採ることも少なくない、ということになります。

 

2 弁護士による交渉

そこで、弁護士の出番です。
弁護士に依頼すると(当然この段階でも着手金は発生しますが)、
その弁護士から相手方に対して受任通知、つまりは依頼者が止めさせたいと感じている騒音問題について、
その弁護士が代理人に就任し、それ以降、相手方との交渉はその弁護士が担当する旨を伝えます。

 

その上で、弁護士の名前で、内容証明郵便を相手方に送付することになるでしょう。
具体的には@騒音の発生の停止を求め、
A停止しないのであれば、
慰謝料の請求を含めた損害賠償請求という法的手段を採ることも辞さない、といった内容になると考えられます。

 

この点について、弁護士に委任せず、弁護士に内容証明郵便を書いてもらい、
依頼人本人の名前でこれを送付する、ということも考えられます。
この手段のメリットは、弁護士に対する支払いが着手金ではなく、
書面作成料、ということになり、安価(大体一通3万円〜5万円)で済むことです。

 

もっとも、弁護士名で出すと、例えば相手方における受領拒否の可能性が減ったり、
相手方からの連絡が弁護士に行き、交渉による解決の可能性が出てきたりすることになります。
また、場合によっては、相手方にも弁護士が付き、弁護士同士の冷静な話合いを期待することができる可能性もあります。

 

交渉の着地点をどこに定めるか(単に騒音が止まればいいのか、
それとも慰謝料まで要求するのか)については、請求する側においてもある程度見据えなければなりませんが、
交渉で済むのであれば、それほど高額の慰謝料を要求するべきではないでしょう。

 

3 訴訟手続き

調停、という方法もあるかとは思いますが、基本的には騒音の発生の差止めと損害賠償を求めて訴訟を提起することになります。
本人訴訟、という手段ももちろんありますが、
代理人として弁護士を付けた方が手続はスムーズにすみますし、
いざ訴訟になれば、相手方がそれによって怖気づいて問題が解決することも少なくありません。

 

もちろん、交渉とは別に、弁護士に対する着手金、あるいは成功報酬の支払いは必要になります。
もっとも、訴訟において難しいのは、請求する法的構成が不法行為になる、ということです。
不法行為では相手方の行為の違法性について、請求する側が立証する必要があります。
上記したように受忍限度が問題になります。

 

すなわち、行為者が発している騒音が社会通念上、相当性を逸脱しているのか、
平たく言えば、いちゃもんではない、ということを立証します。
この立証に成功すれば、慰謝料(病気になり、通院でもしていれば別ですが基本的にそれほど高額は望めないでしょう。)、
及び行為の差止めが認められます。この差止めについては、
間接強制といって、音を発し続ける限り、行為者に罰金が科されることになります。

 

もっとも、このような事案は本来、交渉で合意の上解消するのが、
その後の生活においても適しているといえるでしょう。